他の英語圏の国はよく分かりませんが、アメリカではMangaやAnimeはちゃんとした英語として認知されています。本屋さんに行けばMangaコーナーがあります。
だけど、野球マンガや野球アニメはこちらでは見た事ありません。
うちには日本から持ってきたり、今でも買い続けている野球のマンガがいろいろあります。
元々は私が持っていたものを子供が読んだり(ドカベン、キャプテン、など)、子どもが買ったものを私が読むこともあります(Major、おおきく振りかぶって、など)。
アメリカに来てこちらの野球を数年間体験した後で、改めてマンガの内容を思い出してみると、以前日本にいた時に読んだ時と少し見方が変わっているのに自分で気づきました。
例えば『キャプテン』。
谷口キャプテンの姿は、一言で言うと、【努力は報われる】という事を表現した作品だと思います。
一方で、実はこの作品の良さ・面白さはアメリカ人には分からないだろうという事は後から気づきました。
更に、指を骨折しながらピッチャーをやったり、爪が剥がれながらボールを投げたり、というのは、今改めて読むとちょっとやり過ぎの感もあります.
きっとアメリカ人たちはこう言うでしょう。『Crazy!!』
それから『Major』。
主人公は『努力』はしているものの、基本的には生まれながらの天才なので、キャプテンとは全体の趣がかなり異なります。
作品の中で、無茶とも言えるピッチングはアメリカ人にはやや理解しがたい感じがしますが、『今を全力でやらない者は何も得られない』という考えは理解されるかもしれません。
それでもやはり、目の前の事だけを考えてその先の事を考えない行動は、アメリカ人に理解してもらうのは難しいと思います。
そして、今でもうちの子どもが読み続けているのは、『おおきく振りかぶって』と『Dreams』です。
後者は魔球モノ完全娯楽作品(面白いです)なので、今回はコメントしませんが、
前者は私が読んでもなかなか興味深いです。(発行のペースが遅いのが玉に瑕ですが。。。)
『おおきく振りかぶって』は高校野球が舞台ですが、ずば抜けた能力のスーパースターがおらず、また各登場人物のココロが場面場面で丁寧に描かれており、非常に現実味のある作品だと思います。
この作品に特に面白さを感じるのは、アメリカの野球が基本的に投げる・打つを中心とした大型野球なのに対し、決して強豪では無い高校野球部がいろいろな事を考えながらスモールベースボールをやっている点です。
まさにベースボールと野球の違い。でしょうか。
それに加えて、体罰などの描写が全く登場しないのは安心して読めるとともに、『時代が変わったな』と感じます。(例えばドカベンでは、山田太郎が高校に入った時に土井垣キャプテンにバットでど突かれてました。)
この作品は、誤解を恐れずに言えば【地味な作品】ですので、アメリカ人にとって『面白い』と感じられる事はまず無いでしょう。
結論: やっぱり野球マンガは時代を超えておもしろい!
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