2018年12月27日木曜日

伝統 (その1)

2014年3月に下書きしたまま投稿していなかったのを見つけたので、今さらですが公開します。当時アメリカに渡って4年目、息子がMiddle→High Schoolに上がり、野球のトライアウトを受けてチームに合流した後くらいの時期です。

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テレビや雑誌で、野球界の重鎮と言われる方が、

『わしらの若い頃は云々、それに比べて近ごろの若いもんは・・・』

とおっしゃっておられるのを見かけます。
(まあ、これは野球に限った事では無いと思いますが。)

少し意味が違うのを承知で、これらの事をここでは【老害】 、もとい、【伝統】と呼ぶ事にしますが、
伝統にはいい伝統と悪い伝統、そしてその間があると思います。



以下、完全に個人的な意見になります。

違った意見の方も多くおられるであろうという事を承知で、私が思う、アメリカではほとんど見られない、日本の野球の伝統の良し悪しをランク付けしてみたいと思います。

A: 良い伝統。今後も守るべき。
B: AとCの間。
C: まあどっちでもいいんじゃない。
D: CとEの間。
E: 悪い伝統。 断ち切るべき。

カッコ内は、日本にいた時に感じていたランク。
アメリカに来た後にどう考え方が変わったか、分かるようにしてみました。


■練習や試合中の、意味不明な声だし・・・C (A)
   少し前に書いた話です。プレーの指示は大きな声でやるべきですが、バッターがピッチャーに向かって「さあ来い!」などと声を出すのは、アメリカではやらない方がいいと思います(大学生以上だときっとぶつけられます)。
現実的には、私の印象では、損もなし得もなし、かな。


■試合に負けた後に監督が『いいと言うまで走っておけ』・・・E (C)
    そもそも怒りに任せてやらせたとすれば論外。懲罰的な意味だとすれば分からなくも無いが、そもそも試合を負けたのを選手だけのせいにしているとすれば、それはおかしい。まずは自分が責任を感じるべきでは無いでしょうか。
という事で、やれというなら監督・コーチもいっしょに走って欲しい。(日本の少年野球時代にいっしょに走っていたコーチがおひとかただけおられました。)

但し、トレーニングの一環として試合後に少しきつい事をさせる。つまり、子ども達のためになる目的がある。それならば否定しません。アメリカでも見かけました。
ただ、だらだらと意味も無く走らせるということはありません。きっと親から質問が来て、リーズナブルな理由が無ければ子どもはチームを去る、学校のチームなら校長?に苦情が行くでしょう。


■グラウンドに入る前に一礼、去る前に一礼。相手チームに対して並んであいさつ・・・A (A)
    いかにも日本人の礼儀正しさが見えて、非常にいいことだと思います。但し、ピッチャーがボールをもらうたびに球審に対して挨拶するのはちょっとやりすぎかと。。(今はもうやらないんでしたっけ?)


■野球チームに入ったら、他のスポーツとの掛け持ちは許さない・・・D (B)
    特に子供が小さいうちはいろいろなスポーツや習い事を経験させるのがいいと思います。自分が何をやりたいのか、何に向いているのか、いろいろやってみないと分からないですよね。

アメリカでは、仮に野球が本命だとしても、他のスポーツをやる事で野球に対してもいい効果を生む(あまり使わない筋肉を使うのでいいトレーニングになる)という発想です。


つづく。。。



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