2013年12月11日水曜日

【トラベルチーム】 トレーニング指針 ~5 Tool とは?~

12/1から冬の練習が始まりましたが、最初に監督から選手に対して簡単なミーティングがありました。

部屋にはコーチ数名と選手だけがいたのですが、そこに私はずうずうしく参加。片隅で話をいっしょに聞かせて頂きました。

その中で、各自どういう選手を目指すのか?という監督からの話の中で、Five Tool (ファイブツール)をひとりひとつづつ言ってみろ、と選手に聞いていました。

私には何の事を言っているのか意味がさっぱり分からず、野球の道具を5種類聞いているのか??バットとグローブとボールと、後は何だろう???なんて事を一瞬考えてしまいました。

でも選手たちは何の事を聞かれているのか分かっていたようで、どうやら分かっていなかったのは、うちの子と私の、二人だけだったようです。



その後、その場では一つ意味が理解できなかった私は、そもそもToolという英単語には、道具とか手段とか以外にどういう意味があるんだろう?と思って辞書を引きましたが、それらしい事は載っていません。

ではFive Toolという英熟語に特別の意味があるのか?なんて考えながらインターネットで検索したところ、実はWikipediaに載っていたではありませんか!!
しかも日本語のページ!

Wikipediaによると、
●hitting for average(バッティング・ミート)
●hitting for power(パワー)
●baserunning skills and speed(走塁技術とスピード)
●fielding ability(守備力)
●throwing ability(送球能力)
の5つだそうで、監督が言っていた事と少し表現が違っていますが、言わんとすることは同じでした。

つまり、アメリカの野球選手が理想とする選手像の事です。
【全てを兼ね備えたスーパーマン】という感じでしょうか。


これを読んでまず最初に思ったのは、なかなか全てを満たす選手はいないな、ということ。例えばイチローは2番目が不足。

その中でも思いつくのは、Aロッドとバリーボンズ。(ボンズは太くなる前ですね。)
最近だとマイクトラウトでしょう。

日本では、福岡ソフトバンクホークス監督の秋山幸二選手。そう言えば現役時代にメジャーリーガーに最も近い選手だと言われていました。なるほどそういう事だったのかと今更ながら理解できました。



では、アメリカではみんながFive Tool Playerを目指しているのか?それがいい事なのか?
思うに、自分の努力である程度は身に付いたとしても、現実的には、持って生まれた物が無いと難しいでしょう。
それでも中学や高校生くらいならば、まだまだこれからの伸び代があるので、少なくともそれを目標に頑張る事は悪くないと思います。
どこかをあきらめて自分のスタイルを決めるのはもう少し先でもいいのかな、と。


学校の体育の先生がウェイトリフティングのクラスを勧めたのもようやく理由が分かりました。アメリカでは、野球選手がパワーを付けるのが重要だと言うのは、誰もが知っている常識なんですね。



さて、トラベルチームの練習では、この5つを念頭において、個々の選手がそれぞれの項目を高めるトレーニングが行われています。

日本の練習と違うと感じるのは、日本ではチームとしての総合力を高めるのを主眼において日々練習しているのに対し、ここではまずは個人の力を伸ばす事を目指している点です。

インターネットを検索すれば、5 Toolを伸ばす個人トレーニングの宣伝がたくさん出てきます。もちろん有料。たくさん出てくると言う事はそれなりに需要があるということでしょう。



それで結局、なぜToolという単語を使うのかは未だに分からず。いつかアメリカ人に聞いてみようと思います。



アメリカ野球、まだまだ知らない事がたくさんあるなぁ~~~~



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